”冷たい瞳は誰のもの?”
軋み
放つ
白んだ嘘の切れ味に酔いしれな
壁は灰色
石の沈黙
弦のたわみ
そのきらめき
響き
風邪ひいちゃったかな
声がザラザラ
冷たい瞳は何も語らない
何も語らない
何も見ていないのだから当然
足を投げ出し壁にもたれてかかっている置き人形
ハハ
厳しいね
悪態の一つでも吐けば? スーパーマンさん
"あなたの名前をつぶやくたびに"
あなたの名前をつぶやくたびにぽろりとこぼれるものがある
なんて素敵なことでしょう
それはもう魔法みたいに
空気弾んで
風船喜んで
眠りにつく前
ほんの少しだけ小さく声に出して君の名前を呼んでみる
呼ぶって不思議
届きやしないのに
どんな大声で呼んだって叫んだって
きっと
届きやしないのに
でも呼んでみると、少し素敵で
少し幸せになる
あなたの名前をつぶやくたびにぽろりとこぼれるものがある
それは魔法
それは呪文
人生のかたちを変えていく甘い甘い呪い
誰にも言わないから、この秘密だけはどうか許してよ、神様