Death & Honey

死と蜜、儚く甘く気だるい魔法

”呪いは三連符”

つまらない

果てのない

言葉ばかり

 

言葉 言葉 言葉

コトバ コトバ コトバ

呪いは三連符

どこにいたって

同じだよ

 

冬の陰

夏の影

際立ったコントラストは

私を違う角度から照らしているだけ

たったそれだけの違い

 

愛を 愛を 愛を

アイヲ アイヲ アイヲ

呪いは三連符

どこにいたって

同じでしょう?

 

あなたは私を照らすけれど

幽霊だってさほど変わらない

揺らいでいるだけ

揺らいでいるだけ

 

遠い遠い蜃気楼

知らない街の蜃気楼

 

 

 

”大人になっても”

砂時計の砂はあと数粒

過ぎていく

瞬きとともに

 

この心を覆っていたロマンチックな塗装も

破れて

剥がれて

めくれて

あとかたもなく消え去った

 

壊れていくだけ

大人になっても壊れていくだけ

 

聞こえません

聴こえません

内緒の話

相談しましょう

 

あなたの言う人生なんて

形を変えた維持活動でしかない

もっと素敵な何か

何か

ちょうだいよ

 

完成したと思っても

成し遂げたと思っても

鈍くなっていくだけ

大人になっても鈍くなっていくだけ

 

重い体 

ひとところには留まれない軽々しいこの気持ちというものの正体は

いったい何?

 

 

 

 

”霧の歩道”

煉瓦敷きの道の端

彼は立ち止まった

明日雨かな

と古傷が言う

煙突のような憧れと

ウイスキーみたいな馴れ馴れしさ

日々は無為と同義

 

路地裏のゴミ箱

斜めに立つ街灯

やさしい霧

きびしい霧

 

もう死ぬかい?

と古傷が言う

 

 

 

 

Imagination Deficit Future Disorder(想像欠陥未来障害)

珍しくイラついている

あの人や、あの人の小さな声は聴こえない?言葉の伴わない感情は汲み取れない?

 

想像力は「そんなの憶測」と却下される

私たちには暗い未来しかない

 

好きで少数派になったわけじゃない

能力のある人だけがやっとこ最低水準で生きられて

残りの人は修羅の道を往くのか

 

想像欠陥未来障害

 

そんな大勢の人たちに囲まれて

生きていけるのだろうか?

 

私に明るい未来をくれ

そのための選択肢をくれ

 

未来をくれ

作れるぶんは私でもやるから

未来をくれ

未来を作れ

想像欠陥未来障害

そんな大勢の人たちに囲まれて

生きていけるのだろうか?

生きていけるのだろうか?

 

 

 

”あやふや”

感情って固定されてるものだと思ってた

ピンで思い出の風景に留めて壁に貼って

 

でも不思議

いろんな柔らかな感情が、みんなにはあって、

道理が通らなくっても、理不尽でも、

その時の体調や機嫌で変わるものらしい

 

今まで

私がピンで留めてきた感情は

強くて硬い感情

 

柔らかくて儚い感情を取りこぼさずに見つめられたら

これからは多分もっと素敵な風景

 

 

 

”嘘をください”

何もかもが数値化され

可視化されていく中で

あの日のあなたの嘘だけは

数値にもならず

目にも見えず

もやもやと心の底に蒼く残留している

 

私は死んでいるのかもしれない

一瞬一瞬を生きても

全体では死んでいる

あの日のあなたのとっさの嘘が

まだこの体の輪郭を形作り

四方八方に飛び散りそうな私を現世にかろうじて留めているのだ

 

このままでは時間の問題

ねえ、あの日のように

素敵な嘘を

素敵な嘘をたくさんください

 

 

”触れて、舞い、落ちる”

話してみようか

溜まりに溜まった言葉を捨てて

優しく閉じた両の唇

触れて

かすかに

感じる程度に

触れて

頭がおかしくなった

変な踊りを踊っていたように思う

 

原始の欲望

恋愛は怠惰

堕天使に誘われるがままに

触れて

彷徨って

触れて

あなたもおかしくなった

 

楽しいね