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Death & Honey

死と蜜、儚く甘く気だるい魔法

”僕らは謳ったね”

避けきれない疼痛 無銭 流解 百薬 羨望鏡 情操は上へ下へ有耶無耶 できる限りおどけて狂って笑って。 とんだ驚き鉄砲玉 嵐のさなかの一瞬 濁流 振り返れば一瞬 あまりにも鮮やかで濃密な一瞬 できる限りおどけて狂って笑って。 僕らは遊んだね 僕らは謳ったね

”春の夜の献体”

倦怠 上を眺めればたそがれに浮遊 下を見おろせば沈む波打ち際 春の夜の献体 この厳かな生命 その響き 巨大な黒い海 吸い込まれそうになって後ずさった 春の夜の海がどの季節の海より一番良いって教えてくれたのにあなたはもういない

”無響残影 乞う絶/死 獄”

突 慟哭 哀 無縁 其処に意義は無し 故に異議は無し 黒 鉄 脳天 顳顬 死ぬまで残る此の痛み 醜塊 重鉛 闇 深海 彼岸 此岸 beyond. 愚、愚、愚 無 無 無

”どうして今日は終わるの?”

明日が来るのがもったいないくらいだ どうして今日は終わるの? 土曜の花曇りの夕方 今 この 瞬間が ずっと続けばいいのに どうして終わるの? 言い出した順番が大切な順番 私を一番最初に言ってくれてうれしかった 桜の樹の下 散るのは不安 去るのは情け 墨…

”笑っていてね”

いまだ雪はやまず 予想はずれのお天気に 交差点は混乱してる 白と黒が交差して そのコントラスト、ハレーションのような眩しさの中で あなたを見つけられるだろうか その無骨で滑らかな鎖骨や、手の甲のすじ 色白なあなたは見つけにくいだろうね だから笑っ…

”貴死電信哀歌”

残酷無神 退廃懺悔 堕天崩落 死ヌトアッテハ誰モ止メラレヌ⋯ 無常哀花 集落弾劾 放念自決 シヌトアッテハダレモトメラレヌ シヌトアッテハダレモトメラレヌ シヌトアッテハダレモトメラレヌ 電信を打っていますあなたに 電信を打っていますあなたに 聞こえま…

”無風”

窓の外は嵐 夜より暗い部屋 不安不安不安は funじゃなくno fun 「未来は良いもの、過去は良いもの」 ロックスターに騙されて 味わってみればどっちも無味無臭 誰も嫌いになれない 誰も好きになれない 心は無風 ただ、流れるマグマを見ていたい 窓の外は嵐 夜…

”夢の標本”

冷房の効いた部屋で生まれた赤ん坊が 砂糖をなめている サボテンのとげ 私ははちまきを頭に巻いて 何かをがんばっている しなければいけないことは なぜかもうわかっていて 後はそれをするだけ 仕事が終われば 空き地いっぱいの巨大なアンモナイトの中で鬼ご…

”発芽 How to”

発芽 How toなんていらない ライフハックなんてつまらない 舌がもつれて 君の前ではもう話せない 感情 移ろいやすく淡く脆く 結局のところ脳内物質の分泌の過剰、不足だとしたら? たったそれだけの事実だとしたら? 頬は潮風を感じ なんだかもやもや考えて…

”選んでいるところ”

その脳内世界に つま先からひたって 肩まで浸かって もう逃げられない 逃げたくもない 自分で話したい 大好きなあの名曲は確かにこの気持ちを代弁してくれるけれど 私は私から話しかけたいんだ 自分の言葉で その言葉を選んでるところ 当たり前のような気は…

”両の眼球が”

何かわかったかい? 大人たちは遠いところで自慢している 子どもたちは遠いところで謳歌している どちらにも、『私』は属さない ねえ本当は、 君も含めて、『私たち』と言いたいところだけど、それは許してもらえないだろう 「わからない」 この指先が答える…

”かりそめの恋心”

さようなら!かりそめの恋心よ! 僕は崖から飛び降りるだろう そんな夢を見るだろう 泡のような夢を見るだろう くだらない夢を見るだろう 少ない言葉と 少ない色と 少ない線だけの 額に入った 君を好きになった 泡のように消えるだろう 崖から飛び降りるだろ…

”神聖なる禁猟区”

ここは禁猟区 神聖なる領域 誰にも穢されることはない 醜さも、美しさも紙一重 奇跡は太陽に近く 後悔は月に優しく添い遂げる どこからか穏やかな風が吹き 狩人は世界を支配する空砲を放つ ひしめき合う薔薇が生き辛い人たちを守り 存在の理由なんて忘れさせ…

”冷たい瞳は誰のもの?”

軋み 放つ 白んだ嘘の切れ味に酔いしれな 壁は灰色 石の沈黙 弦のたわみ そのきらめき 響き 風邪ひいちゃったかな 声がザラザラ 冷たい瞳は何も語らない 何も語らない 何も見ていないのだから当然 足を投げ出し壁にもたれてかかっている置き人形 ハハ 厳しい…

”一瞬”

愛したのは一瞬で 憎んだのは一瞬で 殺したのは一瞬 息を止めて 目は開けたまま その人は頷いた こびりつく錆のような 友情に 愛情に 思いやりに 嫌気が差して 最後はエナメルの息一つ

”鐘の音”

そうね 切り離して 人生とそれ以外を 視野には入らない笑顔がたくさんあって 人混みの出す騒音にかき消された笑い声がたくさんあって 雪の下には気づかないまま通り過ぎてしまった奇跡がいくつもあって 世俗に別れを告げる鐘の音が聞こえます 軽く明るく 飄…

"あなたの名前をつぶやくたびに"

あなたの名前をつぶやくたびにぽろりとこぼれるものがある なんて素敵なことでしょう それはもう魔法みたいに 空気弾んで 風船喜んで 眠りにつく前 ほんの少しだけ小さく声に出して君の名前を呼んでみる 呼ぶって不思議 届きやしないのに どんな大声で呼んだ…

”水晶越しに”

もう許されはしないぞ 苦しみの他には もう後はないぞ 苦しみの他には 痛みの宮殿で 水晶越しに見る別世界 それは綺麗な綺麗な世界 私のいない新世界 もう戻れはしないぞ 私は罪人 生れながらの罪人

”黒いパンタグラフ”

仮面遊戯 振る舞う汎社会性 強行採決セレモニィ そして飛び散るー 光 燦々と やがて日は暮れ プラットホームで ぼーっとしたりなんかして 瞬間 嘲る この感情を 仮面たちを また取り戻して 気を取り直して 次の電車に乗ろう 冷たく黒いパンタグラフ

”光速”

閃死のフラッシュ ドットの青春が分解 悶喜のクラッシュ 急カーブで冷や汗 選択の余地 光速 同時に拘束 気づかないまま ハンドルを握る 潤滑油を刺されていたのはマシンじゃなく僕 選択の予知 しがみつくのは 親と先祖と神様と宿題 愛想笑い 致命的な癒し 有…

”Y字路に立って”

右手には煙草のにおいが染みついて 脳にはさっき吸った煙が充満している 男は立ち止まる ぼんやり考える 蒙昧とした視界 Y字路の向こう 駱駝色のコートに包まれた躰にゆっくり静電気が溜まる 遠く 山の向こうに毛むくじゃらの巨人を見た 悲しい歌を歌ってい…

”金魚鉢の中の二人”

「それ以上は聞かないで」 込められた断絶の意 言えない金魚鉢の秘密 抱えたままのあなた 今にも向こうの出窓くぐって 飛び降りそう これ以上踏み込めない もっと知りたいのに もっと聞きたいのに その紅い唇からささやき漏れた言葉 「それ以上は聞かないで…

”極北のトルソー”

時間の隙間 呼吸の間隔 喪失を告げる極北のトルソー 空回ったっていいよ 見届けてあげるから 氷づけの人生 かすかな摩擦 予感 未完成な生 暗闇の中 必死に掴もうとしている 空回ったっていいよ 見届けてあげるから キスは罠 甘美な毒

”脱皮”

朝焼けが海沿いの道のアスファルトに作ったこのやせ細った影 頼りなく、危うく 冴えない色をした車たちが長い間隔をあけて車道を西へ東へ どこまでも続いているように見え いつだって引きずってるよ 昨日の続きを 去年の続きを あの日の続きを あの瞬間の続…

”ねむけ”

眠気は理路整然 目を閉じながら 陽炎 都合の良い昨日の言葉は 明日には通用しない 真夜中の境界線上 木造の船が静脈を突き進む

”ある画家の証”

記録されていた 生きた証は 白いスケッチブックに鉛筆で 定着された黒鉛の線 その線の佇まいが放つ生命力の ああ、なんともか細くも力強い放出 眩しいほどでもなく 暗くて見えないほどでもなく しかし確実に「俺はここに居たんだぞ」と 何冊にも及ぶスケッチ…

”影と陰を”

全てを満遍なく照らす必要はない 程よく影と陰を

"生まれて一番の夏"

水を蹴って 寝袋 ジャズドラム 17の 生まれて一番の夏は 天の河を見つめながら 安いビールに手を出したりして その苦さが喉に焼きつく ねえ、「おいで」って言ってよ すぐに飛んでくから 僕は君のお誘い待ちさ 白いウミネコの群れ 夏期講習の帰りのけだるい…

”白い馬と走る”

白い馬の胴を撫でた かたくも滑らかな毛 奥で筋肉や血管や心臓がうごめいている そんな気配を感じる 生きているということはこんなにも不気味で、不思議なのか 私は鞍にまたがり 小一時間、コースを走った (これはわたしがはしっているのとおなじ⋯) そう、お…

”銀河中が”

温もりを そっと ゆっくりと 熱交換でしかないのに 不思議だな 錯覚して 眠りへ落ちてく 夜がキラキラと泣いているよ 相手をしてあげて 星たちがたくさん 列を作ってあなたの話を待っている 銀河中があなたの話を待っている 銀河中が期待してる

”今夜は構わない”

傷つきやすいので 守ってください と 言えたらなあ ときどき、一番奥の自分が顔を出すよ 一番奥の一番傷つきやすい自分 ときどき、ピキピキ、冬の夜風にさらされたりして そんな時は踊ることにしている 一緒に踊りましょう コンビニで素敵っぽいお酒を買った…

“交差点”

白と黒のストライプが 交わって それぞれの方向へ 何かを指し示しているようで 実はとてもおおまかでしかない信号たち ぬめぬめと ひとひとと まとわりついて 離れない 淡い陰謀のような この世界で生きていくためのルール 気持ちいいのか 気持ち悪いのか そ…

”おやすみの断片”

威張り散らした天上のパイプオルガン 気まぐれなシャボン玉の生命 どうやったって返ってこない手紙の返事 誰も乗せていないのに回り続けるメリーゴーランド そんな景色 もう忘れてしまったよ こうやって思い出のように話しかけているけれど 戻らないものがあ…

”優しさについて”

優しさについては書けない 包まれて初めて気づくもの 生まれて初めてわかるものについては 真冬の誠実な毛布や 春の青黒く遠い海原や くたびれて黄ばんだ絵本の中にあるような 優しさについては 到底書けっこない 今日生まれた 今日死んだ 灰になった 嘘みた…

”あまのじゃくブラックホール”

朝はいつもまぶしいけれど、 目が開けられない 日付が変わる頃、 私はやっと覚醒する 毎日同じ友人と会い、 同じ宿題をして、 同じ海の中 私の背中にはフジツボが生え始めた ☆なんだかなぁ 途方に暮れる 左胸に ぽっかり開いた ブラックホール 気づいてるけ…

”どうかジョーカーを引かないようにね”

あの世のことなんてなんにも知らない ケーキの上、溶けて崩れる素敵なストーリィ 逆算して生きてく どうかジョーカーを引かないようにね でもね これは 嘘じゃないよ 23歳で覚えた合言葉さ

”言葉摘み”

飛び込んで 蒼い言葉の湖 潜る 深く深く どこまでいけるのか 紫の珊瑚、知らんぷりしている岩、「無」を縞模様にしたためた魚たち かき分けて かき分けて あんな言葉 こんな言葉 見たことのないような言葉まで 触ったことのない言葉まで こわごわ たくさん …

”在る”

吸い込んで 吐く 続くことだらけ 終わることといえば 今日という一日か 揺れて 流れて 拡大して 縮小する 自分を固定しなくなってから とても安心できる とても不安になる 大きさも形も色も 自由自在 私は光りたい 砕かれたガラスの粒 その一つ一つ 不安は言…

”混沌を選べ”

静寂に包まれ 混沌を選べ 轟音に耐えられない哺乳類たちは そこで息絶えた 大きな骸たちが灰色の浅い沼地にどっしりと横たわっている 静寂に包まれ 混沌を選べ 轟音の壁に絶望させてよ 色のついた夢を見せておくれよ 骸たちの上 スキップして超えて 沼地の向…

”なんて喜劇的な涙”

いやはや インプット過多 さてさて アウトプット過多 こんな調子だから 雲上にある白金のピアノを調律して あなたは 「愛してる」 そのメロディを奏でる ああ、なんて茶番 こんな調子だから 街行く私はドロドロバスや にがにが電車に詰められて 車掌の合図と…

”沈鬱のディナー”

分解 骨組み 欠片 空間 何も 知らない 何も 言わない 沈鬱のディナー 神様 走る 騒ぐ 光る 血が出る 時代の兆候は 君の額の真ん中の風穴 何を信じようが 何を壊そうが 知ったこっちゃ無い 歪んだ 僕は 優しさを忘れて 殴られた 分解 脳 血 潜る 君は 悪魔 僕…

“気配だけが残る”

無音 重さが消え 軽さが消え 呼吸の音が告げる空間の広さ その一方で雑音 つまり若さのかけら くだらないやり方の広告をすり抜けて 生きたいと 死にたいが 同時 眠る直前の 淡い光 今にも消えそうな私 気配だけが残る 予感だけが頼り 切り立った崖の上 そん…

”お気に入りのマグカップで”

絵文字顔文字 エゴエゴエゴ 積もり積もって ハイ、サヨナラ バハハイってもんだ 美しいものが見たくて生きているのに じゃれあってどいつも 馴れ合ってこいつも ハイ、サヨナラっていつも バハハイってもんよ ずっと居場所を探しているけれど それ自体、間違…

”問い”

言葉は詩であるか さもなくば 砂浜で朽ち果てる家を持たぬ老人のしゃれこうべであるか

”エクスクラメーション、ベイビー”

ーーーだって びっくり! 世の中 いろいろあるよね ーーーだって がっかり! 君だって いろいろあるよね そんな繰り返しを忘れて⋯ 目を閉じてごらん 一瞬の暗闇 目を開けてごらん 永遠とも思える光 びっくり! 黒々と 道は続き 駱駝色した 木々はうねり 黄色…

”それは”

キラキラと降り積もるそれは 頑張ったって伝わらないそれは 愛しただけじゃ敵わないそれは 地球を回しているそれは 全部受け止めて 抱きしめてやる 全部受け入れて 慈しんでやる ふつふつと湧き起こるこれは 走ったって追いつけないそれは 憎んだだけじゃあ…

”異邦人の砂”

砂 めり込む足 歴史は飯ごうの裏で焦げ付いた お札(さつ)一枚で 拡張され得る感受性 等間隔の息遣いと 変えられない名前が 採点されようと 裁きの門の前に列をなす この街で いつまでも異邦人風情を漂わせたまま私は 夜の街灯のいくつかにタッチした 星

”スイミングプールは空虚”

挙げ句の果てに挙動不審 イカれちまったこの神経じゃ この夏を乗り切れるかどうか、だ スイミングプールは空虚 「おかしいね」って二人して笑えたら シャッター街が垣間見せるアフターアワーズのから騒ぎ 黄ばんだネオンのトンネルに響くかつての賑わい 仕事…

”当たり前のように今日は”

当たり前のように今日は始まらなかった いつもどん底で 毎日最低値を更新している 死んだままの心 乾いた熱帯雨林 電柱の陰の生き物と目が合って 「殺される」と実感する ここらには碌なやつがいない 碌な事件がない 冷たい小雨をかぶりながら 今日も罪深い…

”ストロボライトの本音が一瞬”

雷火ドローイング そんでテンダネス 燃える点は線に 繋がっては形作る妖しげな幾何学模様 なんちゃって、台無しな人生の設計 そう言って、最後は屋上で磔刑 とんだ大ウソつき 愉快痛快 風吹く街 メロウなボーイ ヴィヴィッドなガール 感じやすく脆い爬虫類た…