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Death & Honey

死と蜜、儚く甘く気だるい魔法

”色彩は夜淡く”

サァサァと

窓の外から

静かな雨の音

夜深くまで

 

猫背の青年は部屋の真ん中で雑誌を広げている

ステレオからシンセサイザーの滑らかで物憂げな響きが空間を浸す

彼は片思いのクラスメートにメールしたが

返事が返ってくる気配がないのでもう寝ることにした

 

明日の朝、目が覚めたらきっと雨はやんでいて

この迷いや

揺らぎや

寂しさを

彼は思い出せないだろう

それは儚くて、脆くて、どうってことのない雨の夜の淡い色彩