2016-08-27 ”手招き” 詩 暗闇にぼんやりと灰色のシルエット 波のように 動く (手をこまねく) (おいでおいでと) その軌跡は チューブから出したばかりの歯磨き粉 シャッターを開いたまま撮った深夜の高速道路 (おいでおいでと) (耳をくすぐる妖しい声) 血のように冷たいエナメルの床 今ここで断絶された命がぼんやりとまだ光を蓄えている 逃げても逃げても 聞こえる 目をつぶっても 見える (おいでおいで)