Death & Honey

死と蜜、儚く甘く気だるい魔法

”割れた破片”

渇き

瑠璃色の大海原

飢え

遠近感を失う白樺の森

求め続け

失い続ける

 

ある日 

”心”なるものが身体から離れた

軽くなったよ

一つ白い風船が灰色の空を昇ってゆく⋯

 

うん、そうかもね

目に映るものはぜんぶ嘘っぱち

 

風はやみ

ー凪ー

鏡に映る自分を見た

こんなからっぽの自分

心の無い自分

何が映っているかしら

 

壊してしまおう

鏡なんて 

 

⋯割れた破片に映る無数の眼差しは私をじっと睨んでいる