2016-10-17 ”川向こうの夜” 詩 ディレイ前の 夕暮れ前の 移ろう時の余韻に誘われて またもや夜の こちらへ向かって走ってくる夜の その呼吸が 大きな川の向こうから聞こえる 身構えても 心構えても 夜には勝てない やってきては 去っていく それだけのことなのに 私はパーカーの前を閉じて フードをかぶって (このままでは無防備すぎる⋯) ざわざわする不思議な気持ちを抑えながら 帰路へと着いた