”世界中の夜を背負って”
抱えすぎて重くなっても、宵の果てには朝しかない
夏の酩酊を避けろ
気を許せば、あっという間に無人社会
色々な歴史が地層のように私の体に重なる
私は私の事しか知らないのに
たった一人でもこんなに重いのはなぜ?
心の混沌
言葉の矛盾
論説の誤解
未来のない暴走
その全てに負けた
そんなのはわかってるんだ
あなたは世界中の夜灯を背負っている
世界中の孤独を背負っている
その深い藍色の背中に
あなたを助けたい
あなたを赦したい
”もう安売りはしない”
くだらない言葉を吐いて消化しようものならそれは愚かで
想ってもいない言葉をさらっと言ってしまえるのも
「素敵」だとか「綺麗」だとか「かわいいね」とだかも全部安売りだもの
私の人生はそんなに安くない
そう思えるのはきっと大切で
その大切さの意味もよくわからないまま
意地を張って
警戒して
小さくなって生きてきた
花に例えるのはもうやめて
息ができない
この檻の中じゃ
許されることなら、高く崇く堅く
”雲はサイン”
なにが出るか試してみよう
おっとびっくり燦然世界
飲めないお酒に無理矢理頼り
理屈も形式も無い、ジャンプ・アップ
君の話にはほとほと疲れた
越えていけるかな
崖っぷち
我慢が大事さ
忍耐強く
ああ、なんて儚げなんだ
つらつら、空に文字を描いてく
雲は神様からのサイン
あの形は…
”地獄を一緒に過ごすのも悪くない”
いじらしく
抵抗のしようのない響き
その名前
呪いであり魔法でもある
地獄を一緒に過ごすのも悪くない
あなたとなら、ね
憂鬱を手懐け
絶望と固く友情を結び
閻魔大王でさえ畏怖の念を抱くという
その涼しげな目元に
伏せた睫毛に
あらゆる美が集まり
ため息をする
呪いであり魔法でもある
地獄を一緒に過ごすのも悪くない
あなたとなら、ね