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Death & Honey

死と蜜、儚く甘く気だるい魔法

”季節は終わらない”

あれほどしたためていた想いも

ワンクリックで消え飛んだ

 

次から次に言葉が出てきてあなたを困らせるけれど

それももうおしまい

 

いつか見た風景は名前も色も無くなり

こうやってこのまま

息をするたびに同じリズムで

薄れていくのだろう・・・

 

不思議とさびしさは無く

ボロボロなまま一人立ち尽くしている自分を

上から眺めているまた一人の自分がいる

 

ああ、あなたが今言ったその言葉、結晶にして持っておきたい

きっととても綺麗

ずっと後になって泣くかもね

 

季節は終わらない 変わっていくだけ

冬と春の間や、夏と秋の間のグラデーションの中で

ちょっと胸の奥がキシキシと過敏になるだけ

 

些細なことです

些細なことです

 

 

 

 

 

”醜形恐怖”

醜形恐怖

都市規模の晒しもの

美化されたロマンス

みな口をつぐみ

不協和を唱えられない

絶対的な暗黙の了解

誰にだって

そう

誰にだって

 

くだらないや。

つまらないさ。

人生は猛スピードに飲み込まれて

濁り歪み醜い己に気づき砕き殺め葬る

 

言葉をぶつけ

投げ続け

この人生は猛スピードに飲み込まれて

濁り歪み醜い己に気づき砕き殺め葬る

 

 

 

 

 

 

”そのコントラスト”

鎮痛剤

鎮静剤

迷いは夕暮れに定めし焦点

奢りは猿の狂いし瓢箪踊り

 

ドレッド、モヒカン、ショッキングピンク

宿りし命を捨て

 

回る回るビイドロ画廊の永遠にも感じるような眩暈

足元はおぼつかず

 

漸くーーー

 

冷たいタイルにぽとぽとと落ちるあたたかい血

無常を示す白いタイルと生命の根源的激情を抱く鮮血

そのコントラスト

 

 

 

”友達思い”

励ましは虚空

便りは儀礼

人生、

生命、

繋がっているうちは

お菓子の詰め合わせのようなもの

 

もいで、

もがれて、

何も無くなった時、君は思うだろう

「まだある!」と

 

そしてカーニヴァルは彼を送った

在りし日の面影を

人々は偲ぶ

呪文

呪文

呪文

先に行っていた私は彼を出迎えた

 

フルートの音

 

 

 

 

”防波堤のふちに”

ぽつぽつと小石大の言葉を防波堤のふちに置いていって

救われ

洗われ

赦される

 

それがいつの間にか流れを作り、うねりを産み

気がつけば私は渦中にいて

 

もう身動きが取れない

何もできない

ゆるしてほしい

 

ゆるしてほしくて

ゆるしてほしくて

 

こうなった

 

 

 

 

”僕らは謳ったね”

避けきれない疼痛

無銭 流解

百薬 羨望鏡 

情操は上へ下へ有耶無耶

できる限りおどけて狂って笑って。

 

とんだ驚き鉄砲玉

嵐のさなかの一瞬

濁流

振り返れば一瞬

あまりにも鮮やかで濃密な一瞬

できる限りおどけて狂って笑って。

 

僕らは遊んだね

僕らは謳ったね

 

 

 

”春の夜の献体”

倦怠

上を眺めればたそがれに浮遊

下を見おろせば沈む波打ち際

 

春の夜の献体

この厳かな生命

その響き

巨大な黒い海

吸い込まれそうになって後ずさった

 

春の夜の海がどの季節の海より一番良いって教えてくれたのにあなたはもういない