Death & Honey

死と蜜、儚く甘く気だるい魔法

2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

”霧の歩道”

煉瓦敷きの道の端 彼は立ち止まった 明日雨かな と古傷が言う 煙突のような憧れと ウイスキーみたいな馴れ馴れしさ 日々は無為と同義 路地裏のゴミ箱 斜めに立つ街灯 やさしい霧 きびしい霧 もう死ぬかい? と古傷が言う

Imagination Deficit Future Disorder(想像欠陥未来障害)

珍しくイラついている あの人や、あの人の小さな声は聴こえない?言葉の伴わない感情は汲み取れない? 想像力は「そんなの憶測」と却下される 私たちには暗い未来しかない 好きで少数派になったわけじゃない 能力のある人だけがやっとこ最低水準で生きられて…

”あやふや”

感情って固定されてるものだと思ってた ピンで思い出の風景に留めて壁に貼って でも不思議 いろんな柔らかな感情が、みんなにはあって、 道理が通らなくっても、理不尽でも、 その時の体調や機嫌で変わるものらしい 今まで 私がピンで留めてきた感情は 強く…

”嘘をください”

何もかもが数値化され 可視化されていく中で あの日のあなたの嘘だけは 数値にもならず 目にも見えず もやもやと心の底に蒼く残留している 私は死んでいるのかもしれない 一瞬一瞬を生きても 全体では死んでいる あの日のあなたのとっさの嘘が まだこの体の…

”触れて、舞い、落ちる”

話してみようか 溜まりに溜まった言葉を捨てて 優しく閉じた両の唇 触れて かすかに 感じる程度に 触れて 頭がおかしくなった 変な踊りを踊っていたように思う 原始の欲望 恋愛は怠惰 堕天使に誘われるがままに 触れて 彷徨って 触れて あなたもおかしくなっ…