Death & Honey

死と蜜、儚く甘く気だるい魔法

2016-12-01から1ヶ月間の記事一覧

”今夜は構わない”

傷つきやすいので 守ってください と 言えたらなあ ときどき、一番奥の自分が顔を出すよ 一番奥の一番傷つきやすい自分 ときどき、ピキピキ、冬の夜風にさらされたりして そんな時は踊ることにしている 一緒に踊りましょう コンビニで素敵っぽいお酒を買った…

“交差点”

白と黒のストライプが 交わって それぞれの方向へ 何かを指し示しているようで 実はとてもおおまかでしかない信号たち ぬめぬめと ひとひとと まとわりついて 離れない 淡い陰謀のような この世界で生きていくためのルール 気持ちいいのか 気持ち悪いのか そ…

”おやすみの断片”

威張り散らした天上のパイプオルガン 気まぐれなシャボン玉の生命 どうやったって返ってこない手紙の返事 誰も乗せていないのに回り続けるメリーゴーランド そんな景色 もう忘れてしまったよ こうやって思い出のように話しかけているけれど 戻らないものがあ…

”優しさについて”

優しさについては書けない 包まれて初めて気づくもの 生まれて初めてわかるものについては 真冬の誠実な毛布や 春の青黒く遠い海原や くたびれて黄ばんだ絵本の中にあるような 優しさについては 到底書けっこない 今日生まれた 今日死んだ 灰になった 嘘みた…

”あまのじゃくブラックホール”

朝はいつもまぶしいけれど、 目が開けられない 日付が変わる頃、 私はやっと覚醒する 毎日同じ友人と会い、 同じ宿題をして、 同じ海の中 私の背中にはフジツボが生え始めた ☆なんだかなぁ 途方に暮れる 左胸に ぽっかり開いた ブラックホール 気づいてるけ…

”どうかジョーカーを引かないようにね”

あの世のことなんてなんにも知らない ケーキの上、溶けて崩れる素敵なストーリィ 逆算して生きてく どうかジョーカーを引かないようにね でもね これは 嘘じゃないよ 23歳で覚えた合言葉さ

”言葉摘み”

飛び込んで 蒼い言葉の湖 潜る 深く深く どこまでいけるのか 紫の珊瑚、知らんぷりしている岩、「無」を縞模様にしたためた魚たち かき分けて かき分けて あんな言葉 こんな言葉 見たことのないような言葉まで 触ったことのない言葉まで こわごわ たくさん …

”在る”

吸い込んで 吐く 続くことだらけ 終わることといえば 今日という一日か 揺れて 流れて 拡大して 縮小する 自分を固定しなくなってから とても安心できる とても不安になる 大きさも形も色も 自由自在 私は光りたい 砕かれたガラスの粒 その一つ一つ 不安は言…

”混沌を選べ”

静寂に包まれ 混沌を選べ 轟音に耐えられない哺乳類たちは そこで息絶えた 大きな骸たちが灰色の浅い沼地にどっしりと横たわっている 静寂に包まれ 混沌を選べ 轟音の壁に絶望させてよ 色のついた夢を見せておくれよ 骸たちの上 スキップして超えて 沼地の向…

”なんて喜劇的な涙”

いやはや インプット過多 さてさて アウトプット過多 こんな調子だから 雲上にある白金のピアノを調律して あなたは 「愛してる」 そのメロディを奏でる ああ、なんて茶番 こんな調子だから 街行く私はドロドロバスや にがにが電車に詰められて 車掌の合図と…