2017-07-12 ”大人になっても” 詩 砂時計の砂はあと数粒 過ぎていく 瞬きとともに この心を覆っていたロマンチックな塗装も 破れて 剥がれて めくれて あとかたもなく消え去った 壊れていくだけ 大人になっても壊れていくだけ 聞こえません 聴こえません 内緒の話 相談しましょう あなたの言う人生なんて 形を変えた維持活動でしかない もっと素敵な何か 何か ちょうだいよ 完成したと思っても 成し遂げたと思っても 鈍くなっていくだけ 大人になっても鈍くなっていくだけ 重い体 ひとところには留まれない軽々しいこの気持ちというものの正体は いったい何?