2016-07-02 ”繰り返す砂浜” 詩 常夏の砂浜を 男が歩く 裸足で あてもなく ちぎれそうな頭は 今にも破裂しそうだ しかし彼自身 そんな予感もなく 緊張感もなく 足跡だけが 自らの生の痕跡となる いずれはそれも消え 唯一彼を記憶していた砂浜でさえ これまで通り貝やウミネコと戯れる日々に戻る 誰もいない砂浜を 誰も見ることはできない