Death & Honey

死と蜜、儚く甘く気だるい魔法

”繰り返す砂浜”

常夏の砂浜を

男が歩く

裸足で

あてもなく

ちぎれそうな頭は

今にも破裂しそうだ

しかし彼自身

そんな予感もなく

緊張感もなく

 

足跡だけが

自らの生の痕跡となる

いずれはそれも消え

唯一彼を記憶していた砂浜でさえ

これまで通り貝やウミネコと戯れる日々に戻る

誰もいない砂浜を

誰も見ることはできない