Death & Honey

死と蜜、儚く甘く気だるい魔法

2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧

”沈黙を愛そう”

沈黙を愛そう 語るもの達 語らないもの達よ 永久に溶けない氷河が 私の心にはあって それが毎晩締め付けてくる 低温やけどを起こす 引き際を愛そう 触れるもの達 触れられないもの達よ 夜のカーテンの向こうでは 誰かが一人で泣いている 沈黙を愛そう 生きて…

”大きな船”

大きな船は連れて行く 死んだ人の思いを 生きている人の忘却を 波の下にもウミネコ 雲の上にもイルカ 理屈は揺らぎ 感情は不安定 みんな船酔いしてるだけ 手すりから乗り出して見るといいよ 深い緑色した海 石鹸水の白波 鉛筆のようなマストが空に描く、 も…

”青春の雫”

つまらない言葉を捨ててよ、ねえ 僕の青春はどこに消えた このまま雫に果ててしまうのか 希望とか夢とか そういうこと言えばよかったね 一生物だとか 永遠だとか まがいものに騙されて ここまでやってきた そんなものはないよ そんなものは 必死にバランスを…

”鋭く”

淀んだ空気の中で まだ見ぬあなたを見つけよう 停滞の中での馴れ合いにうんざりして 私は1抜けちゃった 待っているのは性じゃない 黙っているのは性じゃない 濁った空気の中で まだ居ぬあなたを見つけたい 遠い地で そのうちに いつか 昨晩 夢の中で お話を…

”夜をさわる”

愛想をつかして帰った夜 冷気 触ると黒いことがわかる 君は、違う色に見えると言っていたね ああ、今日は宿題があるけれど まるまって寝よう 夜の帳(とばり)の下 誰かのプラネタリウム でも、 僕には見えない

”航海”

(素晴らしい航海を約束しよう!) かみ合わない会話 血まみれの目線 愛は穴だらけのチーズ 腐臭 腐臭 腐臭 舵をお取り お好きなように! 取って付けたようなドラマ 新聞の切り抜き いわくありげな愛憎劇 転げ落ちる2人 地獄の穴 穴 穴 穴 甲板の上の 色見本 …

”メッキ”

この骨を覆う執着のメッキ はがれることなく 鈍い光を増す どこへ行っても引きずる影は何の形をしている? 何か伝わるものがあるとすれば この冷たい理屈か あてどなく さまよって ひるがえれば 契約のしるし それを見つめることができないまま 流れる血を止…