2016-10-30 ”欠けている” 詩 僕に何か欠けているとしたら それは愛だ 律動だ 馬が駆ける 誰も載せていない馬 死んだ栄光や 寂しさで繋ぎ止められた伝統が 人々を覆っているけれど 僕に何か欠けているとしたら それは情けだ 情欲だ 鞭が舞う 若さは割れた硝子 泡は泡のままだというのに 眼を瞑ればそれまでだというのに どうしてそれを人生だ現実だと 思い込んで生きていくのか どうして 欠けているままではいけないのか